こんにちは。人材ビジネスナビで記事を書いている中川です。
人材不足が叫ばれている昨今、応募してきた求職者をいかに取りこぼさないかということは、派遣会社の皆さまにとって大きな課題ではないでしょうか。今回は、Web面接ツール「SOKUMEN」/録画面接ツール「ITSUMEN」の開発メーカーである株式会社マルジュの中島さんに、面接実施率を上げて⇒売上アップにつなげる方法を教えてもらいました!明日から実践できるポイントもたくさんご紹介します!
株式会社マルジュ
ライブ動画事業部 部長 中島 大樹 さん
2014年:株式会社マルジュ入社。入社時はAdobeFlashを使ったライブ動画サービスの営業を担当。
2015年:当時としては画期的なFlashを使わないエンタメ系ライブ配信サービスの新規立ち上げプロジェクトにリーダーとして参加。
2018年:Web面接ツール「SOKUMEN」を企画・立ち上げ。2019年1月にリリースさせ、現在まで500社以上の導入実績を持つ。
その後、派遣応募者の取りこぼしを防ぐ録画面接ツール「ITSUMEN」、や雇用契約に使いやすい電子契約サービス「FAST SIGN」などを企画・立ち上げ。
人材派遣、人材紹介、業務請負など人材を多く扱う企業の課題を解消するサービスの企画・運営に従事している。
目次
派遣会社の採用面接においてよくある課題3つ
さっそくですが、派遣会社の採用面接においてよくある課題というのは、
何なのでしょうか?
中島さん:
ひとつ目は、「応募後の音信不通」ですね。遠方からの応募があり、出張面接にこちらから出向いたものの、現地に着いたところで音信不通という悲劇も、意外によく聞く話です。
3つ目は、面接日程を調整しようとして電話をすると、「もう他の派遣会社で面接した」「気が変わった」というような初動の遅さによる取りこぼしですね。
【想像以上】応募者の気持ちの変化
中島さん:
応募した直後は、テンションが高くても時間の経過とともに、そのテンションはだんだん低くなっていきます。応募から2日過ぎるとキャンセルが倍増するという調査データもあります。「応募」⇒「面接」のリードタイムは、私たちの想像以上に応募者の心理変化があるんですね。
最速で面接をする方法は「Web面接」一択!
中島さん:
そうですね。ふつうの“対面の面接”ですと、どんなに早くても「では3日後の、〇月〇日に当社オフィスにご来社ください~」と、なると思います。
ところがWeb面接ですと、時間や場所にとらわれないので、
「今から面接しましょう!」
「明日の10時から面接しましょう!」
というスピード感を持った提案をすることができます。
中島さん:
もちろん、そういう応募者さんもいらっしゃいます。そんなときは、以下のポイントを伝えましょう。
・面接のタイミングが早ければ、それだけ早くお仕事を紹介できること。
・交通費も移動時間もかからないので、対面の面接よりラクであること。
・Web面接が出来なければ、ご来社いただく必要があること。
このようにメリットを合わせて伝えることで、Web面接の実施率を飛躍的にアップすることができます。タイミングとして、応募者の熱量がいちばん高くなっている「応募直後」に伝えることで、さらに面接実施率を上げることができます。
<Web面接最大の恩恵>応募者とりこぼし回避⇒売上UP
面接実施率⇒稼働率が上がったという派遣会社はありますか?
中島さん:
応募者の心理的にホットなタイミングでの対応を徹底することで、面接実施率が40%だったのを、90%まで改善させた派遣会社の例もありますよ。
上記は、あくまでシミュレーション上の数字ですが、面接実施率をアップすることでそのあとの工程のすべての数字に良い影響が出てくる、という構図ですね。
<Web面接>のメリット&デメリット
中島さん:
まず、ベースとして世の中がWeb会議や面接といった新しいカタチのコミュニケーションに慣れたということは、かなり大きいですね。実際、コロナ前の8~9倍くらいまでWeb面接を実施する会社は増えました。
Web面接のメリット&デメリットを具体的に言うと、以下のようなことでしょうか。
一つひとつは小さくても、毎日行う作業が減ることには意味があると思います。
<メリット>
・交通費が発生しない。
・移動時間がないので、応募者はスキマ時間に面接をすることが可能。
・面接ルームや会議室の予約をする必要がない。
・全国に拠点がなくても、全国の求職者を獲得できる。
・応募から面接までのリードタイムを短くできる。
例)9時に応募があった2名(山田さんと佐藤さん)。その日の10時に山田さんと面接、11時に佐藤さんと面接、といったスピードで対応も可能。
・面接官の組み換えができる。
例)東京在住の応募者の面接を、本来は東京本社の担当者が行うところ、忙しいので大阪支店の担当者が代わりに行う。
<デメリット>
・対面の面接よりは、雰囲気はわかりにくい。
・職場見学はできない。
・その場で契約書を書いてもらえない。
<工夫と準備が大事>Web面接で最大の成果を上げるコツ
中島さん:
コツは、対面の面接と同じやり方をしようとしないことです。
Web面接向けの運用をきちんと用意しておくと、最大の成果を上げることができます。
具体的には以下のようなことですね。
<準備編>
・事前にWebで登録シートを入力しておいてもらい、尋ねたいポイントに絞って面接の時間をコンパクトにする。
<環境編>
・PCの充電、マイク、イヤホンを事前にテストして確認する。
・スマホをサイレントモードにするなど静かな環境にしておく。
・背景の映り込みや、部屋の明るさに気を遣う。
<見た目編>
服装や髪型などはもちろん、応募者を見下ろすような角度にならないよう、カメラの高さに気を付ける。
<コミュニケーション>
・Web面接の前に一本電話をかけて、「URL届いてますか?今日はよろしくお願いします」と確認しておくと、お互いに安心して始められる。
・接続できたら「画面は映っていますか?」「音声に問題はありませんか?」と、最初に通話状態を確認する。
・リアクションは大きめにとり、しっかり相槌をする。
・聞き取りやすい声で、ゆっくりはっきり話す。
・画面共有で会社の紹介資料や、職場見学の代わりとなる動画を見せる。
それでもWeb面接が敬遠される理由4つ
ただ、ツールの使い方が分からなかったらどうしょうと、不安です。
中島さん:
コロナでWeb会議や面接が一般化したと言っても、やはりWeb面接ツールの準備や操作は億劫と感じることがありますよね。応募者がWeb面接をやりたがらない理由として、こんなものがあります。
1位:操作がよくわからない
2位:ツールへの登録・ログインが面倒
3位:アプリを入れるのが面倒(インストール容量がない)
4位:データ通信量が気になる(ギガが減る)
中島さん:
「SOKUMEN(ソクメン)」は、派遣会社に特化したWeb面接ツールです。導入者数は400社以上。応募者は、URLをワンクリックするだけでスグにWeb面接を始められます。他には、面接予約のスケジュール管理機能やエントリーシート機能、資料の画面共有機能など、Web面接をサポートする機能を多数搭載しています。
① 応募者は、URLをクリックするだけでWeb面接を始められる
② ツールへの登録・ログインが不要
③ アプリのインストール不要(ブラウザでOK)
④ データ通信量は業界最小レベル(30分で100MB~130MB)
【SOKUMENを体験】実際に使ってみた!
中島さん:
ということで、実際にSOKUMENを体験してもらいましょう。中川さんのスマホに面接用のURLを送りますね。届いたら、URLをクリックして同意確認をし、面接開始です。
音声もカメラも快適です。
中島さん:
会社紹介の資料や、職場見学の変わりとなる動画なども、会話しながら見せることができるんですよ。
<スキマはまだある!>休日&夜間の取りこぼし
中島さん:
24時間1週間(168h)で見た場合の、営業時間(45h)の割合は約25%です。営業時間内での応募率は50%というデータがあり、残りの半分は夜間や休日などの応募ということが、ある調査で分かっています。
中島さん:
そんな課題を解決するのが、当社の録画面接ツールの「ITSUMEN(イツメン)」です。
中島さん:
ITSUMEN(イツメン)は、夜間や休日などの応募者を自動対応できるツールです。先ほどご紹介したSOKUMEN(ソクメン)では、リアルタイムにお互いが会話して選考するのに対し、ITSUMENは面接官不要で面接やWeb登録が実施できます。
予め設定されたWeb上のアンケートフォームに対して、応募者がテキストや選択形式、そして自撮り動画で回答してアップロード。面接官がその回答結果を見て、選考する方法です。
たしかに「そんなの応募者はやってくれないんじゃないの?」と派遣会社さんからよく言われます。でも、これも伝え方次第なんですね。
自社HPのWeb登録ページや、Web応募完了後のオートリプライ(自動返信メール)にて、ITSUMENでの録画面接について、以下のように伝えると効果的です。
・「所要時間は約5分程度」など、あらかじめ所要時間を伝えておくこと。
・録画面接に対応しておいてもらえると、その後すぐにお仕事を紹介できること。
・所要時間も短く、交通費も移動時間もかからないので、対面の面接よりラクであること。
・動画提供が出来なければ、ご来社いただく必要があること。
5分の動画撮影の方が魅力的ですね。
【ITSUMENを体験】実際に使ってみた!
中島さん:
それでは、実際にITSUMENも体験してもらいましょう。中川さんのスマホに録画用のURLを送りますね。
応募者が迷わないような簡単な設問にしておく。
例)名前と生年月日をお答えください。
応募者の雰囲気を確認することが目的であれば、簡単な質問で十分なことが多い。
中島さん:
以下は設問例ですが、工場などの細かい作業系お仕事の場合、手先の動きを見ることがあります。その際、「カメラに向かってグーチョキパーをしてください。」などの設問を設定することができます。
まとめ
中島さん:
面接実施率をアップできるという最大の恩恵に加えて、採用に関わる工数自体を抑えられるといったメリットもたくさんあるWeb面接/録画面接。しかしながら、なかなか導入しようとされない派遣会社さんもいることは事実です。
・「そんなの、実際に会ってみないと分からないでしょう?」とおっしゃる管理職の方
・「今のやり方を変えたくない」という現場の方
もちろん、それぞれの派遣会社さんのやり方があるので、私たちは何も言えません。しかしながら、もし「取りこぼし」が発生していたなら、Web面接/録画面接を試さない理由はないと思います。
「取りこぼし」の原因は、「応募」から「面接」までのリードタイムの長さにあるからかもしれないからです。ぜひ、Web面接ツール「SOKUMEN」/録画面接ツール「ITSUMEN」を使って、検証してみてください。
一見難易度が高く見えがちな、Web面接や録画面接も、一度運用を確立してしまえば、それ以後の採用工数や採用単価を抑え続けることができます。
採用・面接の費用対効果をアップさせるひとつの手段として、考えてみていただけら良いなと思います。